■ウィルスに注意
毎日毎日、メールに添付されてウィルスがヤマのように届く。今日、11/28には15通も来た。送った人はどうみても、一般の方々。外国人もいれば日本人の名前もある。知人はひとりもいない。近年のウィルスは一般の人を加害者にして蔓延する、最も許し難い性格をしている。
面白いことに(面白くないけど(怒))、今日届いたウィルスはすべて「Badtrans」というウィルスだ。今日がたまたま発症日なのか、はたまたバーゲンセールで誰かが一斉にバラ巻いたのか、15通すべてが「Badtrans」。名前からして悪質だ。んで、どういう状態で届くかってーと、さっきも言ったようにメールに添付されてくる。添付されてくるファイル名は様々だが、とにかく拡張子がexeの実行ファイルであったり、ちょっと怪しいなと感じる添付ファイルは、絶対にクリックしてはいけない。「Badtrans」をクリックして罠にはまると、Windowsのシステムディレクトリに自分の分身を作り、次回起動時に勝手に起動し、メールソフトの未読メールに勝手に返信し始める。もちろんウィルス付きで、だ。あ〜こわ。ノートン先生、入れていてよかった。
しかし、うちにウィルス・メールが届くと言うことは、うちのメールアドレス名を使って広告配信かなんかしている不貞な輩がいるということかも。まじめにやっているウチも加害者の片棒なのか・・。あぁ、ごめんなさい!!
ちなみに、今月、オフィスのサーバのひとつがNimdaウィルスにやられてシステムが完全に壊れた。大損害だ。電脳魔王じゃないけど、どうにかなんないのか。この荒れ果てた状況は。
そんなこんなで、思い出したようにインフルエンザの予防接種を受けに病院に行く。ウィルスには要注意ね。
■DVDドライブ選びのキモ
前回、パソコン用DVD書き込み機(へんな呼び方だな)に興味あるんだけど、何を買ったらいいのか、という疑問に対してまずは、3種類があることを解説した。
DVD-RAM
DVD-R(-RW)
DVD+RW
の3つだ。
DVD-RAMは松下、日立陣営がプッシュしている方式で注目株は『LF-D321JD』。DVD-RAMとDVD-Rに対応している。DVD-RAMじゃあ物足りないけど、DVD-R機能もあるのなら欲しいぞ、というユーザが殺到し、先月まで秋葉原では品薄状態でニュースにもなった。DVD-RWには対応しない。
DVD-R(-RW)はパイオニア陣営がプッシュしている方式で『DVR-A03』が有名で、ロジテックやエスティトレードなど様々なサードパーティが製品化している。DVD-RAMには対応しない。
DVD+RWは最も後発ながら、最も先進なイメージで市場に殴り込んだ。ソニーやリコー陣営がプッシュする。ドライブは『MP5120A』が有名だ。
そんでもって、先日、日立エルジーデータストレージがDVD-R、DVD-RW、DVD-RAMに対応したドライブを2002年1月に発売すると発表。「負けるもんかっ」状態だ。
賢明な読者はお解りと思うが、これには当然、企業の派遣争いが見え隠れする。混乱するのはユーザだ。「どれを買ったらいいんだー」なんて右往左往している間に、次のDVD規格なんてのがゾロゾロ発表されてユーザ興ざめ、なんてことにならなければいいのだが・・実はそれが最近のおきまりパターンだよね。
■どれを買うのか? DVDぃ。
さて、「買うぞー」という人がどれを選ぶべきか。ここからは僕からあなたへの全くの私信みたいなものと思ってね。混沌には斬ることも必要だから、所感を中心に述べましょう。
DVD-RAM
DVD-RAMは1998年に片面2.6GB/両面5.2GBメディアのVer1.0規格が製品化され、2000年になって片面4.7GB/両面9.4GBのVer2.0規格が発表となった、いわばずっと前からあるDVDの古参。言い換えればずっと前からあるのに流行らないのだから、DVD-RAMという規格自体はユーザにとってそれほど魅力的なものではないのだ、残念ながら。DVD-RAMの位置づけとしては、あくまで記憶装置としてのパソコン周辺機器(*1)。つまり、4.7GBの光ディスクドライブが欲しい人には勧めたい機器と相成る。
それでも『LF-321JD』は爆発的にヒットした。これは言い換えれば、ユーザはDVD-RAMだけでは不足だがDVDビデオと互換のあるDVD-Rにも対応したのなら、安いこともあるし、買っちゃえーっとなった、と言える。つまり、安いDVD-Rが欲しい人にも今ならお勧めだ(実際にはこの「安い」というのはとても大きなポイントだよね)。
注意点は3つ。DVD-RWに対応していないこと。これはDVDプレーヤーで再生できるDVDビデオを作るときは、一発勝負、失敗したらメディアが無駄、ということを意味する。もうひとつはパイオニア陣営のDVD-Rは倍速書き込みだが、こちらは等速で、少し遅い、ということだ。更に、CD-R/RWの書き込みができないことにも注意しよう(最新型では対応予定だ)。
*1.この状況を打破すべく「DVD-VR」という映像向けの規格も打ち出している。DVDビデオカメラやDVDレコーダー、DVD-RAMドライブで共通のメディアを利用するという壮大な構想がある。が、いまユーザが欲しいのはあくまでもDVDビデオなのだ。
DVD-R(-RW)
CD-Rが家庭用音楽CDプレーヤーで再生できるように、DVD-Rは家庭用DVDプレーヤーと最も親和性の高いDVD書き込みメディア。いろいろなDVDプレーヤーで再生できるDVDビデオ作品を作りたいなら、DVD-Rがお勧め。配布するならなおさらだ。プレステ2で再生したいと思ったらDVD-Rしかない。DVD-RはCD-Rと同様に追記可能型メディアと呼ばれ、一度記録した部分は上書きしたり、変更ができない。メディア代がまだまだ高価なので、失敗したら大損失、その点が最大の難点だ。
しかし、DVD-RWにも対応したドライブの場合、この点が補填できる。例えば、DVDビデオの試作品はDVD-RWで焼いて、DVDプレーヤーで試視聴して(*2)、再トライができる。また、DVD-RWは頻繁な書き換えには向かないが、バックアップ用途の記憶装置としては十分使える仕様だ。(ガシガシ書き換え人は除く)
最大の難点は価格。一般消費者にとって1.5万円から3万円高は致命的な値差だ。(でもね、なんだか安くなってきたみたい(笑))
*2.再生はDVD-RW対応プレーヤーに限るぞ。
DVD+RW
書き換え型DVDの真打ちと噂されているDVD+RW。2001年秋、ついに満を持してリコーから製品が発売された。DVD+RWのメリットは、追記・編集が可能なDVDでありながら家電用のDVDプレーヤでも再生できるDVDビデオが作成できることだ。つまり、周辺機器としても家庭用DVD作成機としても使える、というイイトコ取りだ。
また、DVD-ROMやDVDビデオの規格では「メディアには最低1GB程度のデータが記録されていなければならない」という決まりがあるため、DVD-RやDVD-RWでは1GB未満のデータをDVDビデオに記録する場合には、実データ以外にダミーデータを記録して1GB以上のデータにする必要がある。闇雲に作業時間もかかってしまう。しかし、DVD+RWではこのダミーデータを記録しなくてもよい「高速DVD作成モード」が用意されている。更に、DVD-RWのようにメディアのフォーマットに時間がかからない。最初にDVD+RWメディアを使えるようにするのに待つ時間は、実に1分程度。もひとつオマケに、ソニックソルーションズ社の『MyDVD』というソフトを使うと、リアルタイムで動画を記録して行くことができる。つまり、ビデオからDVDへのダビングをパソコンでできるということ。ただし、この機能はPentium
4の1.4GHz以上のマシン(汗;)に限るけどね。
難点としてはまだDVDプレーヤーとの互換性が△で、最新のDVDプレーヤーなら大丈夫という感じ。だから少々、中途半端な感が拭えない。DVD-R(-RW)より価格が安いのでそこを妥協(理解)すればお勧めと言える。
さて、インターネットマン的お勧めはDVD-R/RW。理由は簡単、もともとがDVDビデオの作成が主題なので、最も再生の互換性に優れた規格で、試し書きができて、高速書き込みが良い、ということ。配布を考えるとユーザが多いプレステ2で読めることが重要になるしね。あぁ、価格が5万円きればナァ・・(でもマスコミ関係者なので借り物を使わせていただいていたりする・・もちろん)。DVD+RWも次点で魅力的だが、もう少し様子見。DVD-RAMには特に魅力を感じないが『LF-D321JD』はDVD-Rにも対応で、かつ価格が安いので入門機としてはお勧めだ。
また、今後の選択のポイントはソフトウェアにありかも、だ。なにせ現時点ではDVD作成ツールが使いづらいので、どのドライブ製品も初心者には難しく感じるだろう。だから単行本出したんだけど(笑)。というわけで、キラーアプリケーションがどの規格に対応するかで案外勝負が決まるかもしれない。
気になっているのはもちろん日立エルジーデータストレージの新製品「DVD-R/RAM/RWとCD-R/RWに対応したマルチ記録型ドライブ」。言うことないじゃん。待てる人はこれ・・・お値段次第だけど。
■おさらい
最後にもう一度各規格についてのおさらいをしておこう。更に詳しい情報は、僕の著書『ビデオを焼こう!DVD-R&CD-R
ムービー作成テクニック』を書店で買って読むべし。(以下、書籍本書より一部抜粋)
DVD-RAM Ver2.0
- 何度でも書き換えが可能であり、データ転送レートも早いので、パソコンの外部記憶装置として最適。
- 家庭用DVDプレーヤーではほとんどサポートされていない。
- DVD-VR形式で映像を記録するとDVD-RAM対応のDVDビデオレコーダーで再生/編集が可能となる。
DVD-R for General
- 一度だけ書き込みが可能な追記型DVDメディア。
- 作成したDVDビデオは、家庭用DVDプレーヤーやプレイステーション2で再生できる。(DVD-Rを正式にはサポートとしていない機種やメディアとの相性などから再生できないケースもある)
DVD-RW
- 書き替え可能なDVD-R for General規格に準拠したメディア。
- 反射率が低いので、DVD-RW対応DVDプレーヤーで再生する。
- 作業前にフォーマットが必要(約2時間程度)
DVD+RW
- 書き換え可能なDVD+RW規格に準拠したメディア。
- DVDプレーヤーで再生でき、将来的にDVD+RWドライブとレコーダで追記可能になる。
- 反射率が低いのでDVD+RW対応DVDプレーヤで再生する(DVD-RWと同等)。
さて、これからもDVDに関する記事は精力的に掲載していくので、ブックマークを忘れずに、だ。
更新は木曜日だよ。ではまた次回!!
※DVD+RWの記事協力:西井美鷹
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