■W杯チケット最終販売に挑んだインターネットマン
サッカー ワールドカップ(W杯)は記念にスタジアム観戦してみたいけれど、どこでチケットが買えるのか解らないし、もう満席だというニュースもあるから、とチケット入手をあきらめている人はたくさんいるのではないだろうか。そんなわけあり得ない。そう簡単に5〜7万人も入るスタジアムが満席になってたまるか!!という思いで、かと言って入手のための労力は何一つせずに5月を迎え、とうとう最終チケット販売になった。最終チケット販売は「ウィルコールセールス」と呼ばれ、各スタジアムと各試合ごとに空いている席をインターネットで直接申し込みでき、支払いはクレジットカードで、と、とても簡単な仕組みが導入された。
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しかし、これはインターネットに疎い人やダイアルアップで頑張っている人には、とうてい敷居の高い方法であり、米国で問題となっている「インターネット・デバイド」(インターネットができる人とできない人に提供される情報やサービスの格差が生まれてしまうこと:一種の階級分裂)を助長する結果になるまいか、と少し不安になる。
それはさておき、最終のチケット販売は英国時間で5月1日午後3時から行われた。英国5月1日午後3時というと、日本では5月2日0時だ。もちろん、アクセスが集中するだろう。そんなことは予測していたが、なるほどこうして人生最悪の夜は始まったのである。その週のはじまりはたまたま極寒の山岳キャンプに行って体調べろべろ。風邪で熱っぽい状態、仕事はGWというのに山積み、手つかずでひどいもんだった。そこへ来てこの最終のチケット獲得大作戦だ。個人的な予定で深夜仕事をほかしてチケット購入に力を注いだ。
午前0時、チケット販売の案内ページにアクセス。急激にサーバが重たくなるもページ内容に変化(更新)なし。なんだ、口ばっかでちっとも売り出さないじゃないか、と原稿執筆に戻る。しばらくして、念のため英語版ページを確認すると、なんだかページ内容が変わっている。従来と違う申し込みページが用意され、「日本語」をクリックするとまんまとチケットの最終販売は既に始まっていて、30分が経過していた。急ぎ臨戦体制。チケットは実に見やすい画面と満席完売が解りやすく表示されるシステムが導入されていて、空いている試合が簡単に確認できる。日本戦と横浜で行われる決勝以外はほとんどの試合が、予想通り購入可能だった。「なんだい、ガラガラじゃないか」と余裕をかまして申し込みを始める。システムはサクサクと進み、そこで意表を突かれる。
「購入者全員のパスポート番号がいるのか」
まずい、友人のパスポート番号が解らない!! そんなもの急に言われても・・・。
自分のパスポート番号はともかく、こんな時間に人のパスポート番号なんて・・・どうする??
とまぁ、慌てふためきながらもカミさんのパスポートを引っ張り出してきたり、夜中に友人の携帯に電話したりで大わらわ(パスポード番号をいい加減に入力してゲットすることもできるかもしれないが、別の誰かに迷惑をかけるかもしれないので、そこはちゃんと・・)。更に席を予約してからクレジットカードの購入申し込み処理をするまでの時間制限が10分!!
急かす、急かす。更に、刻々とシステムは重くなっていく。ヤバい。ぐずぐずしているうちにアクセスが増えている!! 大騒ぎのうちに大阪長居スタジアムの準々決勝のチケットをとりあえずゲット。すごくうまくいけば「日本vsアルゼンチン」か「日本vsイングランド」が観られる・・かも、かも。
まずは、ホッとひと安心だ。コーヒーでも入れて、と・・・。なんて余裕かましているすきに更にシステムは重くなり、午前3時過ぎにはほとんどアクセスができなくなってきた。しかも、後半でエラーが発生するようになる。当然複数台のパソコンでアクセスするも、安定しているのは1台のみ。Windows2000とInternet
Explorer5の組み合わせだ。Netscape Navigatorではほとんどアクセス不可だった。次なる目標は近場の埼玉と横浜、横浜はクロアチア戦、埼玉はイングランド戦と準決勝の両狙いだ。しかし残念ながらイングランド戦は入力中に満席となり、準決勝も続いて入力中に満席。コーヒー飲んで、ついアイドルのビデオに観いってしまったのがまずかった((笑:やる気あんのか??
>自分))。
最後の望みの綱、横浜のクロアチア戦はクレジットカード入力まで進んで「完了」画面が出ずにハングアップ・・・なんとも後味が悪い状態。仕方がないので、抑えで遠方だが宮城(仙台)のアルゼンチン戦をゲット。これで、まぁ満足。たぶん3試合ゲットした。
5/2の午後に入って、日本戦が行われる可能性がある決勝リーグから埋まっていき、イングランドやイタリアなど、人気チームの試合が混み合ってきた。5/3の午後には横浜と大阪という二大都市のスタジアムと、茨城鹿島はすっかり満席、埼玉でもカメルーン戦は空席、その他、どこのチームでも良いというならまだまだ空席はある様子。今からでも遅くないよ、きっと。(2002年5月4日未明時点)
■W杯チケットの取り方(参考)
チケット入手までの手順を簡単にまとめました。参考にしてください。ただし、この情報は個人的な経験に基づくものなので一切、内容については保証できませんので、参考程度に活用してください。(画像はクリックすると拡大表示されます)
・準備するもの
購入者全員のパスポート番号と氏名
購入者代表のクレジットカードと氏名、住所(日本語/英語)のテキスト入力したもの
(日本語の住所は番地まですべて全角を使う)
取りたい試合の情報とチケットの種類
お勧めサイトは「W杯チケットゲットへの道turbo」(大変参考になりました:Thanx)
できれば使い放題の回線(フレッツADSLやフレッツISDN、CATVなど)
まずは、このW杯チケット最終販売のために用意されたホームページにアクセスする。アドレスは、
https://www.fifatickets.com/defaultJAP.htm
だ。日本語画面で表示されるので解りやすい。しかし、5/2〜4時点ではアクセスが集中して、ページ表示される確率は極めて少ない。
何度もURLアドレスを再入力したり、「更新」ボタン(「Ctrl」キーを押しながら「更新」ボタンを押すとサーバから情報を読み直すので、両方を使い分けながら何度も挑戦しよう)
もし、どうしてもアクセスできない、もしくは英語は苦手ではない、という人にとっては
https://www.fifatickets.com/defaultENG.htm
英語サイトなど他国語サイトの方がすいているかもしれないので、試してみよう。
「トップ画面」(右画面)
この画面が表示されれば、ひとまずアクセス成功。規約の同意にチェックを入れて次の画面に進もう。このとき、次の画面の表示までがとても長い時間、必要とするのであまりせっかちに「更新」ボタンなどを押してはいけない。じっくり待とう。(この先の画面でも同様だが、ブラウザ画面の左下に「エラー表示」の旨のメッセージが現れたときは迷わず、前画面に戻ってやり直しをお薦めする) |
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ここでワンポイント
僕がアクセスしたパソコン環境でもっとも接続性と、持続性(エラーせずに最後(購入完了画面)まで到達)が高かったのは、Windows2000とInternet
Explorer5.00.3103。WindowsXPのInternet Explorer6やWindows2000とInternet
Explorer5.5では途中で断念する状況になった。(WWWブラウザやOSのバージョンによって成功率が変わるかどうかの裏付けはとっていない。あくまでも著者個人の複数のパソコン環境での実験の結果) |
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「ベニューを選択」画面
要するにスタジアムを選択する画面。カーソルを合わせるだけでスタジアムごとに各試合のチケット入手の可否が表示されて、とても見やすい。緑が購入可能、オレンジが現在不可。オレンジに成りたてのときは、希に緑(購入可能)に戻ったりすることがある。どうしても見たい試合については頻繁にチェックしよう。
スタジアムを選択すると次の画面に。この時も5分程度待たされるのは当然、といった混み具合だ。
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緑が購入可能な試合、オレンジが現在満席。突然、緑に戻ることもまれにある。
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「試合を選択」画面
スタジアムの情報と試合日程を確認できる。
「可」と表示されている試合をクリックして選択する。
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「チケットリクエスト」画面
選択すると、次はチケットの種類と枚数を選択する画面だ。チケットの種類は3種類。安いのは「カテゴリー3」で要するにゴール裏だ。サポータがよく陣取る席だ。予選リーグなら1枚60ドルだ。高額なのが「カテゴリー1」(予選リーグ$150)で、メインスタンドまたはバックスタンド。要するにいつもテレビで見ている場所で見やすい。その中間、四隅が「カテゴリー2」(予選リーグ$100)だ。
詳しくは「W杯チケットゲットへの道turbo」を参照しよう(さく〜しゃさんのページ)。試合日程やスタジアムの席とカテゴリーの関係など、チケット獲得に役立つ資料が満載だ。しかも不明点や、みんなのチケット取得状況は掲示板で確認できる。
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これで「チケットリクエスト」までが完了。この先「席の指定」〜「購入完了」までの道のりがまだ長い。
次に、サーバが最適な(?)シート(席)を探して表示してくれる。実はここからが次の正念場だ。この先はエラーが多く、待てど暮らせど、動きがない、いわゆるハングアップ状態も多いので、ハラハラ・ドキドキしながら画面を見ていないといけない。ちなみに席のリクエスト中は左下にサッカーボール(右画面)が流れるアニメが表示されるがこれはアテにならない。ブラウザの画面下に「エラー」の旨の表示が出たら、失敗しているので「戻る」ボタンで再指定した方が賢明だ。
しかも、シートが確保できた後、10分間のうちに、購入者全員のパスポート番号と名前、購入者代表のクレジットカード番号と住所(日本語と英語)などを入力する必要がある。画面左上にカウントダウンの数字が表示されると、かなりアセるので、あらかじめ入力すべき情報はテキストエディタなどに入力しておき、カット・アンド・ペーストで入力していくと早い。しかも、次ページの表示に時間がかかり、その間にもカウントダウンされるのでたいていは実は間に合わない。
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ゼロになって「恐らく予約席は無効となりました」という表示が出ても、諦めずに冷静正確に入力を進めていくべきだ。
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クレジットカードの入力が完了して、この画面が出ればほぼ完了したも同然。ただ、最後の完了画面が表示されない場合も多いようだ。その際に本当に取れているのかどうか、確認を行うページが用意されていないので、購入者はかなり惑わされる。カード会社に連絡して、スイスの会社から照会があったかどうか、確認する手段があるようだ(まずはチケット額の60%が請求される)。
完了画面が出れば完璧だ。あとはクレジットカードを持ってチケットキオスクに行ってATMのような機会で換券するだけ。・・・しかし、これがまだ謎。全国に11箇所しかなく、しかもキオスクの場所というページにアクセスが困難。一難去ってまた一難だ。(5/15から換券できるらしい)
ちなみに直接のPDFファイルはココ。
https://www.fifatickets.com/
Information/PDF/CentresJapan.pdf
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インターネットに詳しくなくても、W杯をスタンドで観戦するために頑張ろうっ!!
チケットをゲットできることを祈っています!!
※今回の記事に関するお問い合わせはご遠慮ください。
■W杯チケット情報などバックナンバー
進め!インターネットマン21 Home
第198回:
宮城でアルゼンチン散る の巻はどう?
第197回:
W杯チケット ネット販売速報 の巻はココ。
第196回:
ネットでW杯チケットを買うコツ の巻を参考に。
第195回:
W杯チケットを買おう、決戦は金曜日 の巻は既に古くなったネタ。
第191回:
【緊急寄稿】 W杯チケットはまだ取れる!! 苦悩のネット最終販売 の巻も読んでみると
懐かしいかも。 |